KYOTO * 通訳

an interpreter in Kyoto:京都にて、駆け出し通訳者の日々。

通訳者の資質

大学院時代に受けた「通訳演習」の授業を教えてくださったI先生(現在も放送通訳の世界でご活躍中)が、私が通訳の仕事に関する質問をした際に

 

「あなたは好奇心旺盛だからきっと向いていると思うわよ」

 

と言ってくださいました。

そうなのか!と、とっても嬉しかったので今でもよく覚えているのですが(^-^)、(どの教育現場でも先生の言葉って大きいですね)実際に通訳学校に通い、新米ながらプロとして通訳の仕事をしてみて、あの時の先生の言葉は本当だったなぁと実感しています。

 

仕事の度にまったく門外漢の分野についてがっつり勉強しなければならない。それも次から次へと仕事に応じて分野が変わる。通訳者の仕事は「毎日が試験勉強のようなもの」とどなたかが言っておられたと思うのですが、まさにその通り。

 

もし旺盛な好奇心がなくてただ責任感から準備するのであったら、私の場合は続けていけないのではないかなぁ...。先日も、自分にとって意味不明の用語がずらりと並ぶ資料を最初に目にした時はうんざりしましたし、直前になると冷や汗かいて焦りもしました。でもがんばって読み込んでいくうちにちょっと興味が出てきて、なんとか仕事が終わる頃には、楽しいな、もっと知りたいなとさえ思えるようになったのは、「学ぶことが好き」な私の中に埋め込まれた「知識欲」と「好奇心」ゆえだろうと思います。次から次へとテーマが変わっていくのも、興味の幅が広い(=どちらかというと熱しやすく冷めやすいのかも)自分には合っているのかもしれません。

 

いずれ「この分野はまかせとけ!」という得意分野も持ちたいですが、まずは「毎日が別教科の試験勉強」なこの過程も楽しんでいければと思います。

 

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