KYOTO * 通訳

an interpreter in Kyoto:京都にて、駆け出し通訳者の日々。

プロ通訳者になる決意 (後編)

夢が動き出す時

夢が実現に向かって始動する時。それってどんな時でしょうか。

夢を叶えた人は皆きっと、目的地を心に定めて最初の一歩を踏んだ、そんな瞬間があったに違いありません。私にとってのその一歩は、自分にとっては想定外の、青天の霹靂とも言える出来事の中で後押しされました。

 詳細は割愛しますが、要は長く続けられるだろうとなんとなく予測していた仕事が次の半年でなくなることが判明したわけです。

これが、ちょうど京都に引っ越してきて心機一転をした年であったこと、(経済的にも地理的にも)現実的に通うことのできる、そして通いたいと思う通訳学校や講師との出会いがあったこと、等の諸々のタイミングと重なり合った時、見通しの立たない将来に向かって「今こそやってみよう」と、踏み出す思いに至れたのだと思います。

これは、自分の人生に関するそれまでの経緯を知る自分だけが心の深いところで確信できる類いのものかもしれませんが、本当に天から「与えられた」と感じるものでした。

まさに、枝廣淳子さんの言葉は、私の思いを代弁しています。

 

転機は、天気と同じく、自分の力でどうなるものではなく、与えられるもの。だから、かわりばえがしないように思える毎日も「両手でいただき」「つくづくと眺め」「思いつめずにベター・ザン・ナッシングの精神でやってみて」「やってみられること自体が、ありがたいなあ、幸せだなあと思う」ことができたらいい。(『朝2時起きで、なんでもできる! (3)』)

 

一つの扉が閉じれば、別の扉が開く。これは真実。

必要な時には、無理にこじ開けずともぱたぱたと、目の前に扉が開いてゆくものなのかもしれません。

かくして私は、京都市内の小さな通訳スクールの扉を叩きました。

今、「夢」を「目標」に置き換えて動き始めているという現実の中で、心の深いところから湧き上がる喜びがあります。

だから何があってもくじけずに、修練の日々を「両手でいただき」、一流のプロ通訳者を目指して進んで行きたいと思うのです。

この道が私をこれからどんな所に連れて行ってくれるのか、わくわくしながら。

 

f:id:interpreter-kyoto:20150829083203j:image

 

f:id:interpreter-kyoto:20150829031033j:image

                           -新年の下鴨神社で-